シドニーオリンピック金メダリストの高橋尚子さんが、実は大のパチンコ好きだという報道がありました。
スポーツ選手は勝負事が大好きな傾向が高いんです。
大舞台に立てば立つほど、観客が多いほど、歓声が大きいほど、ドーパミンがでるという、ギャンブル脳といわれるものを持ってる人が、勝負に勝てる人だと言われています。
ただセロトニンという不安を和らげるホルモン、というのがありまして、これも同時に出てる可能性があります。
こういう人は不安にはならないんですけど、安心して試合前の準備を怠る傾向があります。
本番に強い人は実はセロトニンがちょっと少なめで、逆にノルアドレナリンという物質が出るんですけど、これはあがっちゃうとかストレス、不安、痛みや怒りを感じた時に分泌される物質で、興奮とか集中力を高める物質です。
これがでやすい人は不安になりつつも大事な場面で、力を発揮して勝負に勝てる脳になるといえるので、結果がでやすいという事になります。
セロトニンは幸せホルモンともいわれ、試合前にこれが出過ぎると、安心しすぎるあまり勝負には向かないです。
ノルアドレナリンは血糖値を高めたりとか、血流を上げたりとか、そういう役割があるので、身体が戦闘モードに入るんです。
なので脳では不安を感じてて、身体はすごくパフォーマンスを高く発揮できるということになります。
「こんな大舞台に立てて俺って幸せだなー」って思ってる選手は、実はあまり良くなくて、緊張感いっぱいで「どうしよう」って思ってるくらいのほうが丁度いいんです。
勝負に勝つという時には、不安を有効活用していただきたいのです。
自信を持つことも、とても大切なところもあるんですけど、無理矢理「自分はできる」って思い込んじゃうと、思い込むという意志の力と、「もしかしたら駄目かもしれない」という真逆の想像の力が働きます。
真逆に働くと「駄目かもしれない」という不安な想像の力の方が、必ず勝ってしまいます。
不安な想像の方が進化的にも古い領域であって、人間の中では強い力を持っているので、意志の力の方が負けやすいのです。
なので不安が勝ってしまいます。
努力逆転の法則といって、悪いことがおきそうな予感がする時「きっと大丈夫」と言い聞かせて、言い聞かせれば言い聞かせるほど、失敗しやすくなることがあります。
ではこの不安をどうすれは良いのでしょう。
「駄目かもしれない」ということを誰かに言ってみましょう。
自分は不安な気持ちでいるから、きっとノルアドレナリンが出てるから、戦ってみれば大丈夫かもしれないと、思えるかもしれません。
これまでに聞いてきたこと、学んできたこととは違う発想で、自信を持てとかいう発想ではなく、不安をそのまま不安がる。
そうすると脳では一番いい形で発揮できることになります。
勝負に勝つためには不安に向き合い準備をすることが大事になってきます。
ご参考になれば幸いです。